参院選 京都選挙区候補 日本共産党

戦争法案、ダンス規制問題、京大賃金裁判と、さまざまな問題に取り組み、活躍中の髙山佳奈子・京都大学大学院教授。平和、文化、学問、暮らしを守る日本国憲法を守り、生かそう、と話が弾みました。

大河原
初めまして。母校の京大の先生と「憲法対談」ができて、うれしいです。
高山
初めまして。いま、憲法を語ることがすごく大事だと感じています。よろしくお願いします。
大河原
安倍政権が強行採決を狙う戦争法案の問題点が明らかになり、廃案を求める世論が高まっています。髙山先生は、6月に発足した「安全保障関連法案に反対する学者の会」の呼びかけ人になっておられますね。
高山
はい。こういう形で呼びかけ人になるのは初めてです。研究者の賛同者が9541人(13日時点)、署名が2万人以上も集まっているんですよ。
大河原
すごいですね。私も連日街頭で廃案を訴えていますが、ビラの受け取りも良く、激励の声や拍手、駆け寄ってきて署名される方も増え、変化を実感しています。この法案は米国の戦争を支援し、戦地での兵站活動、集団的自衛権行使など、明らかに憲法9条に違反します。
高山
圧倒的多数の憲法学者が違憲と言っています。憲法改正に賛成している研究者からも批判されている。本来は憲法を変えなければ、出すこともできないような法案です。まるで安倍首相が「私が決めたことは、すべて正しい」と言っているようで、恐ろしいですね。
大河原
若い人たちも安倍政権のやり方に危機感を持って行動しています。私も6月の「SEALDs KANSAI」のデモに参加しましたが、歩いているうちにどんどん人が増え、2200人にもなりました。
高山
私もネットの動画で見ましたが、すごいエネルギーですね。学生たちに励まされます。
大河原
学生たち、あらゆる世代の人といっしょに、必ず廃案に追い込みましょう。髙山先生はダンス規制撤廃の運動にも参加されていますね。
高山
はい。私はサルサを習っていて、ダンスを愛する法学者として、運動に主体的に参加しました。そもそもこれまでの風営法では、ダンスをさせるだけで犯罪扱いとなり、ダンス愛好家がさまざまな規制をかけられ、問題になってきました。
大河原
若者が踊るクラブが摘発をうけ、営業停止が相次ぎ、問題になりました。6月に風営法が改正されましたが、前進面と、問題点もあるのですね。
高山
前進面としては、風営法から「ダンス」の文言がすべて削除されました。これは16万人もの署名が寄せられた運動の成果だと思います。しかし、新たに許可制の「特定遊興飲食店営業」というカテゴリーがつくられ、クラブのダンスなどが「遊興」の名のもとに規制されることになります。
大河原
日本共産党は「権力乱用を防止する保証がない」と問題点を指摘して反対しました。私もレッツ・ダンス法律家の会のメンバーとして取り組んできましたが、憲法の「表現の自由」が問われている問題ですね。
高山
そうです。音楽やダンスなど文化を発信するクラブを犯罪の温床のように扱うのは許せません。いま、風営法違反で摘発された大阪のクラブを経営されていた方が裁判でたたかっています。運動をさらに広げていきたいですね。
大河原
ダンス・音楽やクラブの不当な規制は撤廃させましょう。訴訟でいうと、京大の賃金裁判で、原告団長として裁判をたたかっておられますね。
高山
はい。不当な教職員の賃下げ是正を求めています。労使の問題だけではなく、「大学の自治と学問の自由」が問われています。5月の京都地裁判決で私たちの訴えは認められませんでしたが、必ず高裁で勝ちたいと思っています。
大河原
京大は国家公務員に実施された賃金削減にあわせて、賃下げされたのですね。
高山
京大は04年に国立大学法人化し、私たち教職員は国家公務員でなくなり、民間の労働法が適用されています。労働契約法に基づいて、一方的な労働条件の不利益変更はできないのですが、組合との合意がないまま賃下げが強行されました。
大河原
国や大学側のやり方もひどいし、判決も不当です。
高山
そうです。労働者が団結し、経営者と交渉する権利は、憲法で保障されています。また国の賃下げ方針に一方的に従わされることも、大学の自治を壊しています。
大河原
自由な校風の京大に憧れて入学したんですが、許せません。お話ししているとあらゆるところで憲法の大事さを実感します。
高山
戦争法案は、アメリカの戦争を支援する違憲法案ですが、実はアメリカはすごく自国の憲法を大事にする国なんです。知り合いの米国人法学者は、日本の戦争法案は憲法違反だと批判していました。
大河原
国際的に見ても、明らかにおかしな法律です。そもそも憲法を最高法規とする法体系を無視したやり方で、法律家として絶対に許せません。
高山
平和、ダンス、学問…それぞれの分野で日本国憲法がないがしろにされている現状が問題です。
大河原
本当にそうです。憲法の素晴らしい理念を生かすことが大事ですね。
高山
その憲法の理念を廃止しようとするのが安倍政権です。
大河原
憲法改悪は、絶対に止めなければなりません。いっしょに頑張りましょう。ありがとうございました。
高山
ありがとうございました。

たかやま・かなこ 1968年生まれ。東京大学法学部卒。東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。05年から京都大学大学院法学研究科教授。刑法の基礎理論、経済刑法、国際刑法などを研究。京都大学職員組合中央執行委員長(12年度)。著書に『故意と違法性の意識』(有斐閣)、『たのしい刑法』(島伸一ほかと共著、弘文堂)など。 

「京都民報」2015年7月19日付より転載

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