ジヤトコ裁判元原告
小川 明人さん
自動車部品製造会社「ジヤトコ」工場(京都市右京区)で「派遣切り」され、2012年に和解勝利することができました。労働組合や、大河原さんら弁護団など支援者の方のおかげだと思います。
私たち11人の原告は、非正規労働でずっと働き、08年リーマン・ショックで突然、モノのように切り捨てられました。弁護団の方が進んで協力してくれ、「赤の他人に、こんなに親切にしてくれる人たちがおるんや」と本当に驚きました。私たちだけでは裁判なんて想像してなかったし、未熟でやる気が無いように見えた原告もいたかもしれません。でも励まされる中で少しずつ成長できたと思います。
私たちと同じ子育て世代で、偉ぶらず同じ目線でていねいに話を聞いてくれる姿勢が印象的でした。担当した原告Sさんの調査の中で、ジヤトコは派遣会社に時給1800円を払い、本人に支払われたのは1150円だったことが分かりました。派遣会社に36%、年間最大で130万円もピンハネされていたのです。それを知った時に、原告全員が怒りに震え、裁判をたたかう原動力になりました。
何も知らない私たちに「働く権利があるんだ」と粘り強く教えてくれ、最後には原告みんなが「俺らはモノちゃうんや、人間なんや!」と怒りをぶつけられるようになりました。
派遣法自体が人間をモノ扱いするもので、それを安倍政権は改悪しようとしています。ぜひ国会議員になってもらい、派遣やブラック企業を日本からなくす先頭に立ってほしいですね。(おわり)
小川さんとジヤトコ裁判勝たせる会(10年)で、団結ガンバローをする大河原さん(右)